写真 久留幸子 アートディレクション 高岡一弥 「きんぎょ」ピエ・ブックス 2003年

書評
こんな書籍を待っていた。金魚を愛でることをARTの切り口で大胆かつ繊細に
表現した傑作だ。既成の概念に囚われないアングルにまで拘った写真は、これほどまでに金魚
が美しいものかと私達に再認識させてくれる。

一頁一頁のレイアウトがこれまた絶妙でなおかつ秀麗で飽きさせない。今流行の盆栽「Bonsai」と
同じく、ネオジャパネスクの世界観で統一され、まさしくARTとして私達の目を楽しませて
くれることだろう。

斬新な写真とレイアウトのコラボレーションは、金魚愛好家でなくとも
十分堪能できること間違いない。

金魚飼育に疲れた時、この本を紐解き、目を遊ばせることがどれだけ
金魚愛好家を癒してくれることか。因みにこの書籍のプライス(3800円!)と
その分厚さには誰もが度肝を抜かれるだろう。それほどまでに異例の書籍で
あることは確かなのだ。